The Small Size Leagueと他リーグとを区別する重要な特徴は、ソフトウェアとハードウェアのその強い結びつきにあり、これは成功(success)に必要不可欠なものである。完全なシミュレーションによる大会はソフトウェア面をよく反映する(reflect)かもしれない一方で、それはハードウェア面における開発を考慮せず、ハードウェアとソフトウェアの結びつきを無視することになる。このギャップを克服するため、RoboCup 2021にて開催されるthe virtual SSL soccer tournamentに伴い、本書に記されているthe SSL hardware challengesが行われる。The SSL Hardware Challengeの開催に当たっては、各チームにおける制約が考慮され、フルサイズのSSLフィールドの設置よりも大幅に小さいリソースが要求されることになる。
全てのハードウェア課題において、以下のルールが適用される:
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全ての課題は4x3mかそれより大きいサイズのフィールドにて実行可能である。
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とくに指定のない限り、人間による干渉は認められない。
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とくに指定のない限り、division Bにおける通常のルールが適用される。
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チームはルールの確認とパフォーマンス評価のために、autoRefを実行する必要がある。
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課題はストリーム動画を使用し、生放送で行われる。チームはフィールド全体を写すカメラを用意する必要がある。
各課題において、各チームはパフォーマンスの順に(in order of performance)ランク付けされる。厳密なスコア基準は課題に依る。
課題のスコア/ランクを統合するためのアルゴリズムは、少なくとも大会の一か月前に公開される。
OC/TCのメンバーは各課題を担当し、レフェリーとしての役割を担う。TCは課題評価を補助するためのツールを提供するかもしれない。このレフェリーは評価結果の最終的な決定権をもつ。
本競技には4つの独立した課題が存在する。チームはすべての課題に参加する必要はないが、一つの課題を飛ばすことは最終スコアに多大な影響を与えることになる。
この課題の目標は、様々な静的な状況でできるだけ早くゴールを決めることである。これは、ロボットが静的なディフェンダーがいる状況で、できるだけ速くかつ正確にパスやゴールを決める能力があるかどうかをテストするためのものである。
本課題では、ランダムな順番の10の異なる状況が用意される。状況とは、敵チームのロボットやボールの位置を含む。これらは少なくとも大会開催の1か月前には公表される。
各状況において、次の進行ルールが適用される:
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参加チームは与えられた状況に沿って、最大6台の敵チームロボットとボールを配置する。
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最大3台の味方チームロボットがミドルラインに配置される。
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参加チームがロボットの準備をするために、STOPコマンドが厳密に5秒間発信される。
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すぐそのあとに、Normal Free Kickコマンドが発信され、タイマーがスタートする
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参加チームにはゴールを一度決めるために20秒が与えられる。その後、trialは終了する。
この課題においては、以下のルールが適用される:
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通常のDivision B matchルールが適用される。仮に参加チームによるファウル行為やボールのフィールドアウトが起こった場合、trialは終了する。
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各trialにおいて、人による干渉は認められない。
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敵チームのロボットは通常のロボットのような形をしてなければならない。ロボットカバーだけでも十分だが、しっかりと自立(stand stable)すべきである。
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ゴールは幅0.7mでなければならない。チームは評価しやすくするために、正しい寸法の可視的なゴールを提供するべきである。
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チームは3x4mのハーフ・フィールドのためにssl-visionを調整する必要がある。このことはフィールドのフルサイズは6x4m(standard field size)になることを意味する。ゴールは4mサイドに設置する。実際のフィールドサイズはこれより大きくてもよいが、ssl-visionが調整された領域から離れた場合、ボールがフィールドアウトすることとなる(checked by an autoRef)。
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ペナルティエリアは0.8x2mでなければならない。
この課題における目標は、一台の静的なディフェンダーがボールに接し、ゴールを阻んでいる状況でできるだけ早くゴールを決めることにある。一台のアタッカーがディフェンダーを押すことなくボールを手中に収め、ディフェンダーの周りにボールを移動させ、そしてゴールを決める必要がある。
本課題では、ランダムな順の3つの異なる状況が用意される。この状況は、ボールとアタッカー、ディフェンダーの位置を含む。これらは少なくとも大会開催の1か月前には公表される。
各状況において、次の進行ルールが適用される:
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参加チームは与えられた状況に沿って、ボールとアタッカー、ディフェンダーを設置する。
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FORCE STARTコマンドが発信され、タイマーがスタートする。
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アタッカーはゴールを決めるまでに30秒が与えられる。その後、trialが終了する。
本課題においては次のルールが適用される:
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通常のDivision B matchルールが適用される。仮に参加チームによるファウル行為やボールのフィールドアウトが起こった場合、trialは終了する。
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各trialにおいて、人による干渉は認められない。
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敵チームのロボットは実際のものでなければならず、動くことができる必要がある。
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ゴールは幅0.7mでなければならない。チームは評価しやすくするために、正しい寸法の可視的なゴールを提供するべきである。
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チームは3x4mのハーフ・フィールドのためにssl-visionを調整する必要がある。このことはフィールドのフルサイズは6x4m(standard field size)になることを意味する。ゴールは4mサイドに設置する。実際のフィールドサイズはこれより大きくてもよいが、ssl-visionが調整された領域から離れた場合、ボールがフィールドアウトすることとなる(checked by an autoRef)。
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ペナルティエリアは0.8x2mでなければならない。
参加チームのドリブル能力をテストするために、一台のロボットがボールをキープしながら、静的な敵チームが存在するフィールド中を切り抜けなければならない。本課題における目標は、最少時間内にコース(parcours)を制覇することにある。計測(timing)は、ロボットが動き始めてすぐに開始される。
参加チームは予め定義されたコース(parkour)を制覇するために、3回のtrialを与えられる。各trialにおける進行ルールは次のとおりである:
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FORCE STARTコマンドが発信され、タイマーがスタートする。
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各チームは、コースを制覇するために2分間が与えられる。その後、trialは終了する。
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仮にロボットがコースを終了し完全に静止した場合、タイマーは止まる。
コースは以下のようなものである
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ジグザグ線(zigzag line)
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障害物はまっすぐな直線上に設置
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終点間によるゲート(Last gate)を三度通り抜ける必要がある
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厳密な配置は少なくとも大会の1か月前に公表される
本課題においては次のルールが適用される:
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標準的なマッチ用のルールは適用されない。これは以下のことを意味する:
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この課題においてロボットは1m以上のドリブルをすることが認められる。
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ボールはフィールドアウトすることができない(can not)。
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仮にロボットがボールを失った場合、ロボットがボールを回収し、続行することが仕留められる。タイマーが止められることはない。
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ロボットが障害物に触れることは認められず、触れた場合は(else)そのtrialが失敗とみなされる。
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チームは各々のフィールドを3x4mに制限することができるが、する義務はない。
本課題では、パスの持久性とロボットの効率に注目する。最良の結果のためには、チームはボールのキックとレシーブを正確かつ迅速に、多くの回数(often)行うことができなければならない。これはソフトウェア面に対する課題であるだけでなく、ロボットの高額に対する課題でもある。
限られた時間の中で、チームはできるだけ多くのパスを成功(perform)させることが求められる。パスを一番多く成功させたチームが勝利する。
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参加チームはすべてのロボットをミドル・ラインに設置し、ボールをセンター・ポイントに置く。
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FORCE STARTコマンドが発信され、タイマーがスタートする。
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5分後、HALTコマンドが発信され、課題が終了する。
チームは次の制約を満たしている限り、どのようなパスを行うのかについて自由である:
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有効となるパスは最低1.5m以上のものである。
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(有効か無効かに関わらず)直前のパスの出し手(shooter)は、実行中のパスの受け手(receiver)になることができない(これは最低でも3台のロボットが必要なことを意味する)。
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パスは直前に行われたもの(有効か無効かに関わらず)から最低でも10°以上違う方向に向けられていなけらばならない(そのため、2台のロボットは位置を変えずに打ち合いをすることができない)。
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ボールの速度は6.5m/sを超えてはならない(大会ルールで定義されているように)。
加えて、次のルールが適用される:
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ロボットの台数は6台までに制限される。
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フィールドの最小サイズは4x3mだが、希望する場合はチームはそれより大きいフィールドサイズで行うことが認められる。
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無効なパスのevent内であっても、それと連続する有効とされたパスはすべてのパスを有効とみなす。これは、ルールが直前のパス(previous pass)という言葉を参照したどんな場合であっても、そのパスは有効または無効の両方となり得る。 (訳要検証:藤田)
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チームはフィールドの境界からボールを回収することが認められ、奨励されている。
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ロボットの交換を含む、人による干渉は、どのような場合であっても、最終的なパス回数から10回を減点する。